オリジナルの寸劇で、男女共に支え合う地域へ

男女共同参画地域づくり推進委員会 座・しゃくなげ

2007年にあすばるの「あすばる男女共同参画地域づくり事業」に応募して、その実行委員が中心となって設立された団体が「座・しゃくなげ」です。「人権フェスタなかがわ」の開催に合わせて住民パレードや博多にわかの上演などを実施。

那珂川市を愛し、男女共に支え合う豊かな地域づくりを目指しています。現在、20人ほどのメンバーで構成されています。

那珂川にわか、寸劇、講話などを118回公演

  団体名の「しゃくなげ」は那珂川市の市花で、「座」は芸能者などが集まる集団を表しています。その名の通り、那珂川にわか、寸劇、講話などを通して、男女共同参画をわかりやすく表現してきました。毎年開催される人権フェスタや男女共同参画講座では講演会を開催。ミリカローデンや商工会、公民館などでも研修会を行っています。これまで行った公演は118回にのぼります(2020年2月現在)。

多様な人の知識を集結して作り上げる寸劇

座長の唐崎さん(左)

 中でも寸劇は毎年みんなでテーマを考えて、オリジナルの作品を披露しています。例えば「私しゃ家内じゃなく家外です」と題して家内・主人などの言葉について問題提起をしたり、子どものランドセルの色、女性の社会進出、男性の育児参加、働き方改革、2025年問題、介護、防災など、そのときどきの旬のテーマを題材にしています。

 メンバーは年齢も性別も職業もさまざま。民生委員から人権擁護委員、男女共同参画審議会委員、学校関係者、芝居経験者まで、多様な強みを持つ人たちがそろっています。市役所の職員も参加しています。「台本の案ができると、みんなで集まって話し合いをします。この言葉はふさわしくないとか、もっとこうした方がいいとか、それぞれの視点から率直に意見を出し合って、よりよい台本に仕上げていきます。多様な知識が凝縮されて、言葉一つにもかなりこだわっているんです。こうして寸劇を作り上げる過程も勉強になるなあといつもと思います」と“座長”は話します。2017年度にあすばるフォーラムで開催された寸劇バトルにおいて、同団体は出場5グループの中で見事、優勝に輝きました。

行政と連携し、しなやかな継続で意識を変える

 座・しゃくなげのモットーは「しなやかなる継続で意識は変わる」。「私たちは長年にわたって行政と協働していて、両輪で取組を進めてきました。また、県内には寸劇をされている団体がいくつもあり、刺激し合いエネルギーをいただいています。これからもしなやかに、ときには笑いを取れるような寸劇を考えながら、ジェンダー平等の意識を広めていきたいです。寸劇を見たいというご要望があれば、ぜひお問い合わせください。また、他市町村からも公演の依頼があればお受けします」。 

(取材:2020年2月)